前回ご紹介しました「さばのへしこ」を樽から取り出し、ヌカを綺麗に取ります。その後、水で塩を抜き、表面薄皮をはぎ取り、炊いた白米とコウジを混ぜたものを鯖に挟んで行きます。その際、お酢に砂糖を溶かしたものを鯖に塗り込み漬け込みます。秋では7〜10日程度、冬では2週間前後で出来上がります。この時期しか出来ない貴重品で、とても手間隙掛かりますが一度食べると病みつきなるほど美味しい一品です。
深まりゆく秋とともにカワハギも大きく(15cm以上に)なります。そぎ作りで、お刺身にして、内臓の肝とたまり醤油で合えたものに少しわさびを混ぜたタレを付けながら召し上がる。これが中々いけます。絶品のカワハギ刺身だとお客さまが喜んでおられます。
秋の中旬以降、当家前の防波堤釣りでは、これよりも少し小さなめのカマスやアオリイカが 日によって釣れます。このカマス、アオリイカなどの串刺しの素焼は、昔日ではこの村落の秋の風物詩でした。これらは囲炉裏や特設の炭焼き炉で焼き上げます。農家とお米等との物物交換をするには、絶好保存方法でした。又、この村落の漁師の生活糧としての魚を腐らせないことも含めて、重要な調理方法です。この串焼きは、焼き立てを食べた者しか判らない、素朴で素材が生きている味がします・・・。旨いの一言に尽きる。
当家でも少しは富有柿を栽培していますが、隣の村落(阿納)の柿畑には適いません。ココの柿は、村落前の湾で熱された空気が浜風に乗って畑に吹き込むので、柿の熟成度に大きく影響を及ぼします。とても甘みが増して美味しい柿が出来ます。この現象は、有田ミカンの産地でも言えることです。和歌山湾の浜風もこのような現象を起こします。産地の地形が似通っているので、これは自然界の法則かも知れませんね。 |
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